初めてのDTM

皆様こんにちは、”Billy”です。

私事ですが、先日ようやく学祭が終わり、私が所属するサークルも無事にイベントを乗り切ることができました。これでやっと動画編集の記事を書く余裕が出てきたところではありますが、今回はDTMに関する記事を書こうと思います。

私はこの度の学祭でゲームを展示したのですが、そのゲームのBGMを自分で作りました。実は私はDTM初心者なのですが、「初心者の私がどうやってBGMを作ったのか」というコンセプトのもと、実際の作業工程を記事にして、少しでも皆様の参考になればいいなあと思います。

以前はインターネット部にもDTMをされている方も何人かいらっしゃったのですが、私の予想では、今は誰も触っていないのではないでしょうか。DTMは展示にもなりますし、場合によってはステージ発表でも使えるものになると思います。

是非一緒にDTMを始めてみましょう。


1.DTMとは何ぞ

冒頭で何の注訳もなく「DTM」と連呼していましたが、そもそもDTMは「DeskTopMusic」という和製英語の略で、簡単に言えば「パソコンを用いて作った音楽」、又は「パソコンを用いて音楽を作る事」を指す言葉です。

言葉の定義を厳密にすればするほどややこしくなるので、いろいろと割愛しますが、この記事ではミュージックシーケンサーというソフトウェアを用いて、”打ち込み”で音楽を作り上げていきます。

ややこしいことを割愛したのに専門用語が2つも出てきてしまいました……。

まずミュージックシーケンサーですが、この記事ではパソコンで作曲をするアプリケーションだと考えておいてください。(こんなことを言ったら、専門家の方から怒られてしまいそうですが(笑))

打ち込みというのは、ミュージックシーケンサーを用いて楽譜を作っていく作業だと考えておいてください。

まぁこんなことはどうでもよくて、『百聞は一見に如かず。』ですから、実際にやってみるのが良いでしょう。

2.Music Studio Producer を導入する

さて、いつもであればソフトの導入だけで1つの記事を書きますが、今回はソフトの導入がそこまで難しくないので細かいことは割愛させていただき、ダウンロードできるページのみを紹介します。

http://www.frieve.com/musicstd/

上記リンクのページからダウンロードできます。

一応窓の社やVectorからもダウンロードできるようなのでリンクを張っておきます。

窓の社からダウンロード
Vectorからダウンロード

実行ファイル(msp~.exe(ver1.24ならmsp124.exe))のダウンロードが終われば、それを実行します。インストール時に設定は特にいらないので、「次へ」を押していたらインストールは終わります。

3.実際にDTMをやってみる

2でインストールしたMusic Studio Producer(以下MSP)を起動してみてください。もし設定画面が出てきたらデフォルトのままOKにしていただいて構いません。

起動してみると、こんな画面が出てきます。

<img src=”http://cloud.github.com/downloads/moto-net/moto-net.github.com/dtm01.PNG” width=640>

Excelのセルのようなものが出てきました。

最初から謎のトラックが3つ存在していますが、とりあえずそれを無視すると、001からズラーっとトラックが縦に並んでいます。DTMの作業はこれらのトラックに楽譜を書いていくのがメインとなります。

具体的には、トラック001にギターの音を再生させて、002にベースの音、003にドラムの音…といったような使い方をします。

<img src=”http://cloud.github.com/downloads/moto-net/moto-net.github.com/dtm02.PNG” width=640>

それではトラック001をいじってみることにします。

上の画像の真ん中の赤い四角で囲まれた「Device Name」の列にある四角をクリックすると使用するデバイスを選択できます。私の場合は「Microsoft GS Wavetable SW」とありますが、違っていても特に気にする必要はありません。何らかのデバイスを選んでください。

その右の赤い四角で囲まれた「Patch」の列にある四角をクリックすると楽器が選べます。今回は「Piano 1」を選びました。

左の赤い四角で囲まれた「001」をダブルクリックすると次のような画面が開きます。

<img src=”http://cloud.github.com/downloads/moto-net/moto-net.github.com/dtm03.PNG” width=640>

このウィンドウはピアノロールと言います。なんとなく直感で操作方法が分かりそうですが、想像通り左側のピアノの鍵盤が右側の線に対応しています。この線上に音符を置いて行く事で楽譜を作っていきます。

「楽譜なんて読めねーし、書けねー!」なんて人でも大丈夫。ピアノのどの鍵盤がどの音が出るのかということがわかれば打ち込みはできます。

ちなみに「音楽をやっていて五線譜に慣れてるから、五線譜で打ち込みをしたい。」という人はトラックウィンドウの「001」の左側のセルにチェックを入れて上の方にある「ト音記号のマーク」を押せば五線譜が開きます。

<img src=”http://cloud.github.com/downloads/moto-net/moto-net.github.com/dtm04.PNG” width=640>

それでは打ち込んでいきます。

赤い四角で囲まれた鉛筆マークのアイコンを押せば、マウスクリックで音符を置くことができます。

さらに右側のDurを押せば、音符の長さを選ぶことができます。四分音符や八分音符といったアレです。さすがに小学校の音楽で習っていると思うのでその説明は割愛させていただきます。ちなみに今回では4分の4拍子となっているのでピアノロールの一小節は四分割された線で引かれています。

<img src=”http://cloud.github.com/downloads/moto-net/moto-net.github.com/dtm05.PNG” width=640>

まず四小節を上記のように打ち込んでみました。

再生するとこんな感じ

ピアノの音が打ち込んだとおりに左側から再生されました。(もし音が聞こえなかったら音量が0になっている可能性があります。音量を確認してみてください。)

ピアノの音だけでは物足りないので他の楽器の音も入れてみます。

<img src=”http://cloud.github.com/downloads/moto-net/moto-net.github.com/dtm06.PNG” width=640>

トラック001とほぼ同じ工程で新しいトラックを用意します。ただ今回は「Patch」を「Fingered Bs.」を選びました。指で弾いたベースみたいな意味ですね。

<img src=”http://cloud.github.com/downloads/moto-net/moto-net.github.com/dtm07.PNG” width=640>

また「002」をダブルクリックしてピアノロールを開きます。

左上の「Tr.」をクリックしてトラックの番号を左クリックすると色が変わり、指定したトラックの楽譜が表示されます。(右クリックで消えてくれます。)ここではトラック002の編集をしたいので「002」を押した状態で打ち込みをしてください。

<img src=”http://cloud.github.com/downloads/moto-net/moto-net.github.com/dtm08.PNG” width=640>

上記のように打ち込みました。

サーモンピンクの棒がトラック001(ピアノ)の楽譜で、薄緑の棒がトラック002(ベース)の楽譜になっています。当然ですが、トラック002はベースラインなので主旋律(ピアノ)よりも低い音階です。

再生するとこんな感じ

同様にしてトラック003も打ち込んでいきます。

<img src=”http://cloud.github.com/downloads/moto-net/moto-net.github.com/dtm09.PNG” width=640>

上記のように打ち込みました。

淡青の棒がトラック003です。楽器はジャズギターにしました。見ての通り和音を打ち込む(音を重ねる)ことも可能です。3小節目と4小節目ではトラック001とトラック003の音符が一部かぶっています。このように別のトラックの音と同じ音階の音を打ち込むときは、適当なところに音符を置いてからドラッグ&ドロップして正しい場所に持って行くとやりやすいです。

再生するとこんな感じ

以上で、簡単ではありますがDTMができました。

今回は某人気ゲームのBGMの一部を耳コピしたにすぎないのですが、応用すれば1時間に渡る壮大な交響曲を打ち込むこともできますし、無論作曲ツールとしても使えます。ちなみに私は合唱祭の練習用オケをこのソフトをつかって作りました。

<img src=”http://cloud.github.com/downloads/moto-net/moto-net.github.com/dtm10.PNG” width=640>

ちなみにMIDIファイルとして出力するには「ファイル」→「SWFのエクスポート」で出力することができます。(もし出力しても楽器の音が全てピアノだった時は、トラックの左側のセルをクリックすることで全トラックを選択し、最初の小節で、「実行」→「トラックの初期化情報の挿入」を選択し、「トラックのインストゥルメント」にチェックを入れて「Ok」をすることで、インストゥルメントの初期化をしてから出力してみてください。)


さて、このpartではMSPの基本的な使い方を説明しました。次回は具体的にどうやって作曲したのかということについて書いていこうと思います。

最後になりましたが、耳コピするだけでは面白くなかったので、すこしアレンジを加えたおまけを載せておきます。

おまけ

Billy




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